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市況レポート「テディベアのマーケットアイ」2月16日号
好評をいただいている、弊社代表・野田隆の市況分析「テディーベアのマーケットアイ」。
ウェブサイトでは、先週の「マーケットアイ」よりトップコラムのみを転載しています。お取引のある皆さまへは、市場動向についてのコラムと併せてお届けしています。購読をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
※このレポートは投資家に参考になる経済・市場環境に関する情報を目的としたもので、特定の有価証券の投資を推奨したり、投資勧誘したりすることを目的としたものではありません。また、このレポートは弊社が信頼できると考えられる情報に基づき、独自にこれを分析した見解であり、レポート作成時の執筆者の意見を正確に反映しますが、その内容を保証するものではありません。

※次号は3月2日の予定です。
金融市場動向と投資戦略
1.日本市場
日本の株式市場は政局の安定を好感し上昇に弾みがついている。日本株の勢いは衰えず、日経平均をドル換算すると週間で7%上昇し、1%下落したS&P株価指数を大きく引き離し、海外投資家にとって日本固有の成長ストーリーに目が向きやすくなっている。一方的な円売りに歯止めがかかり、財政懸念一色だった雰囲気が変わりつつある。日本の10〜12月期のGDPは、2期ぶりにプラス成長に転じる見通しで、省力化投資やデータセンター、半導体など人工知能関連の需要が旺盛で、企業の設備投資意欲が強く成長を支える。また、内閣府の経済見通しでは、26年度の消費者物価指数は1.9%の上昇に留まり、年初から実質賃金はプラスに転じると見られており、株価の上昇を支えると見られている。ただし、現在の株式市場は相当加熱していて、為替や米国株式市場の動向によっては一時的に大きく下落する可能性がある点には注意が必要である。
また、株式セクターについては、これまでインフレや金利の上昇に強いバリュー株がグロース株に比べてパフォーマンスが良かったが、これからはグロース株にも出番が回ってくると思われる。長期金利も落ち着いてきており、為替の円安も修正され、今後インフレも落ち着いてくることが予想される。フィジカルAIの分野など、高市政権の成長戦略もグロース株を押し上げる。
世界の金融市場は、日本の消費税減税に注目している。高市政権は国民会議を通じて、夏までに結論を出すとしているが、一度導入した減税を撤回するのは政治的に極めて困難で、一時的としても2年後に元に戻すのは相当難しい。一方で債券や為替市場は少しでも隙を見せるとすぐにネガティヴに反応する。財政赤字拡大については米国から強く釘を刺されていることもあって、実施にあたっては、給付付き税額控除の導入など市場の納得する答えを用意する必要がある。
米国は日本の円安や長期金利上昇が米国にマイナスの影響が及びかねないと心配していて、金融政策正常化と財政健全化を望む姿勢を首脳会談に向けて強める展開が想定される。日銀自身も円安や直近の債券利回りの上昇に関する 問題意識を強めてきており、市場は3月〜4月に日銀の利上げを予想している。
日本国債には、長期・超長期に過度なリスクプレミアムが織り込まれており、イールドカーブのフラット化と金利低下によって価格の上昇が見込める。既に長期金利は日銀による金融正常化を織り込んだ水準まで既に上昇している。リスクとしては米国の長期金利の上昇があげられる。
為替については、中長期的には対ドルで円買いのポジションを推奨している。
夏場にかけて米金利上昇に連動して円安にフレる可能性はあるが、動きは一時
的で流れは円高に傾きつつあると思われる。
2.米国市場
米国では、製造業を中心に楽観論が広がっている。年末商戦も期間全体を通
してみると、前年同期比4.1%増と堅調で、富裕層を中心とした支出が個人消費
を下支えする構図が維持されている。また、2026年1月雇用統計も市場予想を
大幅に上回るなど雇用も健闘している。ガソリン価格の大幅下落などもあって消
費者物価は落ち着いており、株価の先行きに対して強気の見方がある。 しかし、
一方で徐々にAI関連の株価の先行きに懸念が広がってきている。過去3ヶ月間
ダウ平均は約5%上昇したが、ナスダックは1.5%下落するなど、現在の米国の
株式市場の状況は、ドットコムバブルの後の状況に似ている。2000年3月〜12
月までの間に、テクノロジー株は51.8%下落する一方で、生活必需品やヘルス
ケアは40 〜45%上昇した。
株式市場が暴落する直前の2000年9月までは、ハイテクは崩れていたが相場
は良い状況だった。現在のハイテク株は下落しているが、オールドエコノミーは堅調という状況は当時と似ている。現在の株式市場を見ていると、ウォルマートなどの生活必需品株もPERが45倍と割高になっており、投資できる先が限られてきている。
AIバブルの崩壊に加えて、政治的な不安定さや
プライベートクレジット市場の混乱が米国株式市場が下落する要因として考えら
れる。中間選挙が近づくにつれて、トランプ政権の場当たり的な政策がますます
増えて、金融市場を混乱させる恐れがある。また、ソフトウェアのサービスを提供
している企業への融資の多いBDC株やプライベートエクイティファンド等の問題
も表面化する恐れがある。大手のBDC株は既に20〜30%下落している。BDC
株は時価で売買できるが、プライベートエクイティファンドは売買は常に額面で解
約も制限されるなど、流動性のなさがネックになる。
AIバブルの崩壊がいつ起きるか予想するのは難しいといわれているが、おそら
く今後の長期金利の上昇がきっかけになると思われる。26年の春以降、減税歳
出法により巨額の税還付が国民に行き渡る。政策要因で経済成長は非常に強く
なり、夏場にかけて名目成長率が大きく上昇する可能性がある。もし10年国債
利回りが4.5%を超えて上昇すると、株価暴落のきっかけになる可能性が高い。
以上

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