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市況レポート「テディベアのマーケットアイ」1月6日号

好評をいただいている、弊社代表・野田隆の市況分析「テディーベアのマーケットアイ」。
ウェブサイトでは、先週の「マーケットアイ」よりトップコラムのみを転載しています。お取引のある皆さまへは、市場動向についてのコラムと併せてお届けしています。購読をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。

※このレポートは投資家に参考になる経済・市場環境に関する情報を目的としたもので、特定の有価証券の投資を推奨したり、投資勧誘したりすることを目的としたものではありません。また、このレポートは弊社が信頼できると考えられる情報に基づき、独自にこれを分析した見解であり、レポート作成時の執筆者の意見を正確に反映しますが、その内容を保証するものではありません。

Market Report: “Teddy Bear’s Market Eye” – Jan.6 Issue
Our company’s market analysis series, “Teddy Bear’s Market Eye,” led by our representative Takashi Noda, has been well-received. On our website, we feature only the top column from the latest edition of Market Eye. For our clients, we also provide a comprehensive version that includes additional commentary on market trends. If you wish to subscribe, please contact us via the inquiry form.

Disclaimer:
This report aims to provide information about the economic and market environment as a reference for investors. It does not recommend investment in any specific securities nor is it intended as an invitation to invest. The report is based on information deemed reliable and represents independent analysis and opinions at the time of writing. However, the accuracy of its content is not guaranteed.

※明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
1日本市場
■金融政策決定会合
内需系の多い小規模・中小企業は円安が逆風になった企業も多く、
人手確保のための防衛的賃上げを余儀なくされている。今のところ中
堅企業、大企業からは積極的な賃上げ姿勢はうかがえない。日銀の利
上げによる利払い費増も懸念材料になっている。賃上げが続けられる
企業と断念する企業で二極化が進む。個人消費の拡大期待は強いが、
年収の壁をめぐる政策の行方を見極めたいとか、トランプ関税などの
内容を確認したいなど、高い賃金上昇率が波及するか不透明さも出て
おり、日銀は丁寧に確認するため12月の利上げを見送ったと思われ
る。
実質金利はマイナス2%で推移していて金融は超緩和状態にあり、
インフレは根雪のように積みあがっており、政府・日銀は2%の物価
目標にいつまでもこだわるべきではない。賃金と物価の好循環を実現
するには、利上げだけでなく国債買い入れの減額など財政健全化の姿
勢を示し円高を促すことも有効ではないかと思われる。
■株式市場
春闘の大企業の賃上げは5%が予想され、中小企業もより高い水準
の賃上げが期待されている。年収の壁の引き上げが行われると所得税
減税により個人消費が押し上げられる。年末にかけて42000~4
3000円までの上昇を見込む向きが多い。今後のリスクとしては米
国株の下落や参院議員選挙での与党の過半数割れが挙げられる。
■為替相場
基本は150円を挟んだ上下10円の展開を予想するが、米国企業
の輸出を促進したいトランプ政権がドル安を容認すれば、一気にドル
安円高が進む可能性が高い。
為替の円安は米国のテック株との連動性が高く、為替の変動は米国の
株式市場や米国経済に悪影響を及ぼす可能性がある。
1

2.米国市場
■トランプ政策の本質
米国経済の状況はそれほど悪くないのに多くの労働者がインフレや不平等に苦しみ、有効な対策を打てないエリートに怒りを感じている。本来なら富裕層に課税し中低所得者により充実したサポートを行うべきだが、取り残された白人層は移民や人種などへの不満に向かうことが多い。反エリート、反移民、反リベラルで格差是正よりも感情的な不満を優先する。トランプ氏は巧みにこの感情をとらえ大統領に返り咲いた。
政策の中心は中国をたたくこと、不法移民を徹底的に取り締まることで、それ以外の政策は駆け引きの対象になる。米国企業を含めメキシコの工場の取り扱いに特に注目していて、どこまで本気で米国の製造業の復活に取り組もうとしているのかが試される。
■イーロンマスク氏
イーロンマスク氏は大幅な減税、歳出削減や規制緩和を目指している。歳出削減のメインは公務員の大幅削減や大規模なロボタクシーの導入などで、本気でどこまでできるのか疑問である。財政赤字削減のため歳出削減は避けて通れないが、歳出拡大に熱心なトランプ大統領から十分なコンセンサスが得られるのか疑わしい。意見の不一致によりマスク氏が政権を離れることになれば、政権へのダメージは相当大きい。
■米国株式市場
今年の米国株式市場は、引き続きマネーサプライの増加をバックにしばらく流動性相場が続くと思われる。経済成長率は2%前後になり、株高が成長を支える構図が継続する。15%程度の増益と10%前後の株価の上昇が期待されている。企業減税や規制撤廃が市場の期待を高めている。しばらくはサンタクロースラリーが続くかもしれないが、トランプ政権の政策が明らかになるにつれて材料出尽くしになって株価は下落すると思われる。多くの参加者が市場に参加していて新たな買い手が少なくなっている。流動性相場はまだ継続していて巨大テックへの集中は続くが、2025年には流動性がピークを付けることが予想されるている。
米ドルは現在15~20%過大評価されており、株価の調整とドルの下落は同時に起こると思われる。
以上
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