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市況レポート「テディベアのマーケットアイ」2月9日号
好評をいただいている、弊社代表・野田隆の市況分析「テディーベアのマーケットアイ」。
ウェブサイトでは、先週の「マーケットアイ」よりトップコラムのみを転載しています。お取引のある皆さまへは、市場動向についてのコラムと併せてお届けしています。購読をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。
※このレポートは投資家に参考になる経済・市場環境に関する情報を目的としたもので、特定の有価証券の投資を推奨したり、投資勧誘したりすることを目的としたものではありません。また、このレポートは弊社が信頼できると考えられる情報に基づき、独自にこれを分析した見解であり、レポート作成時の執筆者の意見を正確に反映しますが、その内容を保証するものではありません。

⒈金融経済情勢
⑴日本高市政権の経済政策
自民党の圧勝により、今後政策をスムーズに進めやすくなる事は間違いないが、長期金利の上昇や、もう一段の円安につながりやすい財政支出の拡大には、慎重に取り組まざるを得ない。マーケットは財政赤字の拡大に敏感で、実際に食料品の消費税の引き下げは難しい問題になる。市場関係者は、自民党が大勝する結果食料品の消費税の引き下げは慎重に取り組むのではないかと期待している。歳入の目処が立たないまま実施すると長期金利の上昇を招き、株価の下落は避けられない。
日本は経常収支は大幅な黒字で国債も国内でほぼ消化できており、イギリスのトラス政権のようにすぐに長期金利が大幅に上昇する可能性は低い。それでも長期金利が上昇し円安が進むのは、高市政権に対する財政規律やインフレ対策への市場の不信感がある。食料品の消費税の引き下げの見送りや引き下げ幅の縮小は、市場に対する明確なメッセージになる。
⑵米国米国経済
2026年1月のISM製造業景気指数は52.6と前月比4.7ポイント上昇し、市場予想を大幅に上回った。指数を持ち上げた主な要因は、新規受注の拡大と生産ペースの拡大で、減税や資産価格上昇を背景に国内需要が堅調を維持することや、投資促進政策の推進により企業誘致が一定の成果を挙げていて、製造業において長期的なプラス要因になっている。在庫調整の完了や、関税を見越した前倒し需要により、製造業景気指数の拡大は当面続く公算が大きい。
金融緩和の継続や積極的なAI投資に支えられ、2026年も堅調な成長と雇用鈍化が併存するという見方が多い。一方で、ハイパースケール各社が現在のような巨額なデータセンター投資をいつまでも続ける事は不可能で、いずれ縮小を余儀なくされるところが出てくる可能性が高く、景気の下押し要因になる。
⒉マーケット動向
⑴日本食料品の消費税の引き下げに注目
日本株については、今回の選挙結果を受けて、政治安定による経済の改革が進むことへの期待を背景に、海外投資家がバリエーションを無視して買いを入れてくる展開も考えられる。米国のハイテク株からの分散投資の一環で、新たな投資先を探す動きが背景にある。高市政権への政策期待に加え、数十年ぶりにデフレから脱却が見込まれる日本株式市場は、比較的市場の規模の大きいこともあって海外投資家にとって投資しやすい対象になっている。市場関係者は、食料品の消費税の引き下げに注目している。歳入の目処が立たないまま引き下げを決めれば、債券利回りが急騰し株価が下落する。万一、引き下げを見送ったり、引き下げ幅を縮小した時は、内外の投資家の日本経済に対する信認が高まり、株高、債券高、円高のトリプル高になる可能性もある。いずれにしても海外投資家の買いが一巡した後は、日本株は3月にかけて調整局面を迎えると思われる。
⑵米国不安定な米国ハイテク株
2月6日の米株式市場で、データセンター投資の恩恵が製造業に広がり、ダウ平均株価が五万ドルを突破した。過去3ヶ月のS&P500指数の上昇率の上位には、エネルギーや素材、資本財などの企業が並び、IT企業は8%下落するなど相場の主役がテック株から変わりつつある。
メタやアルファベットなど、大規模なクラウド事業者は積極投資を続けているが、巨額投資に見合う収益の伸びが見えてこないと、いつまでも今のペースで投資を続けることは難しい。
本業が好調なアルファベットが投資を急増させており、AI開発で先行した米オープンAIの優位性が揺らぐ可能性が高まっている。クラウド契約の大きいMicrosoftやオラクルの株価が急落している。
AIに代替されるとの懸念から急落したソフトウェア株も引き続き弱い。ソフトウェアに含まれない企業にもAI代替の影響が出ている。特に、ソフトウェア企業への懸念がプライベートクレジット市場の悪化につながると、より深刻な影響が生じる可能性がある。次期FRB議長
ケビン・ウォーシュ氏はもともとFRBの巨大なバランスシートの拡大については批判的で、現在の政策金利は高いと考えていて、将来利下げを行うと予想される一方で、インフレを抑制するためのQTは不可欠と考えている。インフレよりも雇用を優先して利下げを行うようなスタンスを取るとは考えにくい。将来、政策判断を行う過程で、必要があれば資産価格の下落もいとわないと思われ、米国債券市場のウォーシュ氏への反応はポジティブにみえる。
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